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もがき続ける若者たち
 
渋井哲也
 女子中学生ノリ(14)は、家出をしたいが、その後の生活も大切だとして、仕事先を探していますが、中学生ではなかなか仕事は見つからない。あったとしても違法な仕事だったりします。
 ノリが小学校6年生のころ、父親が母親に対して暴力をふるったことで、両親が離婚しました。父親の暴力は結婚前だったといいますが、ノリは父親っ子でしたが、離婚の際、母親に着いて行った。父親は酒癖が悪く、感情をコントロールができないことで、ノリは父親と一緒にいることができなかったのです。ただ、母親と一緒にいても、学校生活や友人関係のことで、言い争いが続きました。
 母親にとっては「暴力男」だとしても、ノリにとっては「大好きな父親」。そのため、ノリが父親のことを話題にすることあったのです。すると、母親は泣き出してしまうことが多くなったのです。姉には怒られたりしました。

 「家にいても居場所がない」

 そんなとき、家出経験のある先輩の話を聞き、中学生でもキャバクラで働ける、ということを知りました。私も中学生のときから働いているというキャバクラ嬢の話を聞いたことがあります。
 しかし、最近のキャバクラは中学生を雇いません。警察が厳しく取り締まっているためです。もちろん、キャバクラで働くことは家出の手段です。他の仕事でもよいのですが、余計に見つかりません。
 そんな時、目的なく家出をしたことがありました。とにかく母親から逃げたかったのです。でも、頼るところと言えば、友人くらい。結局、友人の母親にみつかり、連絡されてしまいました。家出をしたからといって、家族関係はまったく変わりませんでした。
 ノリにとって、母親と姉といった「3人家族」は安らぎの場ではありません。父親と一緒にいたい、という感情はあるのでしが、暴力的な父親と過ごすこともできないことも分かっているのでしょう。つまり、誰一人として、ノリのことを分かってあげられる身内はいないのです。もしかすると、家族みんな、理解者がいないのかもしれません。
 家族というのは、若者たちにとってどんな存在になっているのでしょうか。9月は「家出少年及び福祉犯被害少年等の発見保護活動強化月間」です。夏休み明けは、子どもたちの家出が増える時期でもあります。家族に安らげない子どもたちがsosのサインを出すタイミングなのでしょう。
 一方、先週のコラムでも取り上げましたが、10日から16日まで自殺予防週間で、11~13日と、「yes for life」という名のイベントが都内でありました。母親が自殺した女子大生が中心となって、両親を亡くした人たちのグルーフケア(悲嘆回復)に取り組む「live on」が主催したのです。
 家族を自殺で亡くした子どもたちの集まりで、苦しみを共有するものです。「yes」には、人生に対する肯定を指しますが、「youth ending suicide(若者の手で自殺におわりを)」の意味もあります。参加者たちは、亡くなった家族との関係を振り返りながら、以下のように話をしていました。
 「(自殺した父親は)会社の人間関係が悪化して退職しました。その後、仕事もうまく見つけられなかったんです。兄が学校に行かなくなったことも含めて、家族関係もうまく行かなかったんです。父親のケータイをみたとき、メッセージが残っていました。それは、私の名前と『さよなら』という言葉だけでした。父親に何もできなかったことを改めて感じました。その後、兄も荒れて、暴力で自分が殺されるんじゃないか、と思ったこともありました」
 「父親の浮気発覚で、母親が精神的にショックを受け、私が中学3年のときに自殺未遂をしたのです。そんな母親を父親は叱っただけでした。家族はバラバラなんだ、と感じたことで、家に帰らなくなりました。結局、両親は離婚するのですが、離婚しても、父親とは食事していました。そんなある日、父親が自殺したのです。父親が生きられなかった社会を生きるのは不安です」
 「中学1年の夏、部活から帰宅すると、母親と妹が『お父さん、首吊った!』と亡がら叫んでいました。亡くなったことで親類や近所の人が大勢、家に来ていました。私は『しっかりしなきゃ』と思ったので、泣きませんでした。でも、急に亡くなったからといって、親密でもない人が『なんで亡くなったんだ』と叫んでいるのを見て、大人を信用できなくなりました。あとで母親に聞くのですが、亡くなる前日に父親が『死にたい』と言っていたことも知ったのです。気がつかないでいたことに苦しみました」
 私はこうした話を聞いていて、思ったことがありました。もちろん、一つ一つのことを完全に理解したり、共感することは難しいかもしれない。ただ、人は苦しんだり、悩んだりすることがあり、その話を肯定も否定もせずに、時には涙を流しながら聞いてくれる仲間がいることが大切なのだろうと。
 人は、家族を含めて、大切な人を亡くすことがある。そんなとき、人は傷つき、あるいは誰かを傷つける。その度に、人間不信になったり、自己嫌悪や自暴自棄になる。「自分なんか、どうなったっていい」と思ったりする。人生はその繰り返しなのかもしれない。
 しかし、そのたびに、人はもがいている。もがくからこそ、信頼できる人に出会えるのだろう。「yes for life」の参加者たちも、そのたびにもがき苦しみ、その結果、信頼できる人物とで会うことができた。それが家族とは限らない。
 先に取り上げた家出願望の中学生ノリもいまは、もがいている最中だ。できれば、もがき続けてほしい。その結果、信頼できる人に出会え、自身の人生を切り開くヒントを見つけることができるかもしれない。そう願いたい。

 

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기사입력: 2010/02/03 [20:36]  최종편집: ⓒ jpnews_co_kr
 


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