▲ 写真・静止画、宮内庁提供の動画より ©宮内庁提供
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新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、新年2日に行われていた一般参賀が取りやめとなり、宮内庁は、天皇陛下と皇后雅子様がお揃いでの新年のビデオメッセージを公表した。天皇陛下が「皆さん新年おめでとうございます」と述べられ、雅子様も「おめでとうございます」と続けられた。そして天皇陛下は「今年の正月は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、残念ながら一般参賀の場で皆さんに直接お話をすることが出来なくなりました 。そこで、今回はビデオで新年のご挨拶をしようと思います。振り返りますと、昨年の7月に、豪雨により多くの尊い命が失われたことは、痛ましいことでした。ご家族を亡くされた方々や、住む家を無くし、仮設住宅などでご苦労の多い生活をされている方々の身を案じています。この一年私たちは、新型コロナウイルスという、今の時代を生きる私たちのほとんどが経験したことのない規模での未知のウイルスの感染拡大による様々な困難と試練に直面してきました。世界各国で、そして日本でも多くの方が亡くなり、大切な方を失われたご家族のみなさんのお悲しみもいかばかりかと思います。そのような中で、医師・看護士をはじめとした医療に携わるみなさんが、大勢の患者さんの命を救うために日夜献身的に医療活動に力を尽くしてこられていることに深い敬意と感謝の意を表します。同時に感染の拡大に伴い、医療の現場がひっ迫し、医療従事者のみなさんの負担が一層厳しさを増している昨今の状況が案じられます。また、感染拡大の防止のために尽力されている感染症対策の専門家や保険業務に携わるみなさん、様々な面で協力されている多くの施設や国民のみなさんの努力やご苦労もたいへん大きいものと思います。この感染症により私たちの日常は大きく変わりました。特に、感染拡大の影響を受けて、仕事や住まいを失うなど困窮し、あるいは、孤独に陥るなど、様々な理由により困難な状況に置かれている人々の身の上を案じています。感染症の感染拡大防止と社会経済活動の両立の難しさを感じます。また、感染された方や医療に従事される方、さらにはそのご家族に対する差別や偏見といった問題などが起きていることも案じられます。その一方で、困難に直面している人々に寄り添い、支えようと活動されている方々のご努力、献身に勇気付けられる思いがいたします。私たち人類はこれまで幾度も恐ろしい疫病や大きな自然災害に見舞われてきました。しかし、その度に、団結力と忍耐をもって、それらの試練を乗り越えてきたものと思います。今、この難局にあって、人々が将来への確固たる希望を胸に安心して暮らせる日が必ずや遠くない将来に来ることを信じ、皆が互いに思いやりを持って助け合い支え合いながら進んでいくことを心から願っています。即位以来、私たちは、みなさんと広く接することを願ってきました。新型コロナウイルス感染症が収まり、再びみなさんと直接お会いできる日を心待ちにしています。そして、今年が、みなさんにとって希望を持って歩んでいくことのできる年になることを心から願います。ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せ、そして平和を祈ります」と述べられた。天皇陛下のお言葉に続き雅子様が「この一年多くの方が本当に大変な思いをされてきたことと思います。今年がみなさまにとって、少しでも穏やかな年となるよう心からお祈りいたします。またこの冬は、早くから各地で厳しい寒さや大雪に見舞われています。どうぞみなさまくれぐれもお身体を大切にお過ごしいただきますように。」と語られた。
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